人という愚かな獣としてどう生きるのかを考えさせられた。ファンタジーや児童文学という枠には収まらない作品で、多くの人が読んで共感できる部分がある物語だと思う。ハッピーエンドとは言えないが、納得の結末だった。 個人的おすすめ…
小説を中心に、時々ドキュメントやエッセイも読みます。
人という愚かな獣としてどう生きるのかを考えさせられた。ファンタジーや児童文学という枠には収まらない作品で、多くの人が読んで共感できる部分がある物語だと思う。ハッピーエンドとは言えないが、納得の結末だった。 個人的おすすめ…
この作品はなぜこんなにもリアリティーに溢れているのだろうか。読んでいて気が付くと作品の世界に没頭している。そこに、現代社会の縮図を見るからかもしれない。王獣は現代社会における核技術にあたるものかなと思いながら読んだ。人間…
歴史には終わりがなく正解もない──二巻で物語がいったん終わることで、そのことが表現されているのだろうか。何もかも著者に答えを求めるなら読めない、奥が深い物語になっている。王獣という獣に惹かれていくエリン、戦争に利用される…
ファンタジーでも現実感を感じられる設定で、すっと入り込んで読めるのはさすが上橋先生の作品だ。人間と獣の関係性が、命とは何かという問いに繋がっていくことで、大きな世界感のある物語の始まりを予感させてくれる。次巻が楽しみだ。…
エンターテインメントの哲学書と言えばいいのか、一言では表現が難しい作品だが、兎にも角にも面白かった。想像を創造することが物語であり、物語は人生であり、それ積み重なって千夜一夜物語が語り継がれるのかと思ったり……私の心は未…
本屋大賞と日本医療小説大賞を受賞している読み応えのあるファンタジーだった。ファンタジーといっても突飛な事象ではなく、医学や医療に関する知識や生命に対する考察が凄い作品だ。人物も勧善懲悪ではなく、人間味あふれる登場人物たち…