十二国記シリーズではあるものの、現実社会で展開する作品で、異世界から戻ってきた少年と現実社会の人々の衝突と交わりを描いている。自分が帰る場所はここではないと感じる高校生・高里と、同じように感じている教育実習生の広瀬。高里…
小説を中心に、時々ドキュメントやエッセイも読みます。
十二国記シリーズではあるものの、現実社会で展開する作品で、異世界から戻ってきた少年と現実社会の人々の衝突と交わりを描いている。自分が帰る場所はここではないと感じる高校生・高里と、同じように感じている教育実習生の広瀬。高里…
眠りから覚めることがなくなる原因不明の病にかかった患者たち。主人公はその患者たちを救うために、夢幻の世界へと飛び込んでいく。ファンタジーでもあり、医療ミステリーでもある本作は、人の心の闇にスポットをあてた著者らしい作品だ…
十二国気シリーズ、今回は王に使える麒麟が主人公だが、やはり世界観が素晴らしい。麒麟の役割は、新たな王を選び、そして王に使えるというものだが、主人公は幼少期を現代の日本で過ごし、あるとき突然この世界に戻されて麒麟だと言われ…
アイデアマンの本領発揮という一冊だろうか。小説の中に、ビジュアル表現が挟まれ、最初はそれが何の意味かがわからないまま進行していく。主人公にとってそれが理解できないものだからだ。半分くらいまで読んでも、この物語が向かう先が…
今生きている世界が夢ではないと断言できる人がどれだけいるだろうか。夢と現実の境はどこにあるのか。人はなぜ夢を見るのか、夢とはどんなものか、それを深く考えた先に、人としての生き方が見えてくる。このシリーズは、生きるために大…
守り人シリーズ第二弾は、生まれ故郷へ戻ったバルサが、育ての親であるジグロと自分自身の過去と向かい合いながら、ジグロに被せられた汚名を雪いでいく物語。主人公らの感情に共鳴を感じながら、臨場感あふれるファンタジーの世界観に引…
シリーズの始まりとなる本書。ある日突然、聞いたこともない世界に飛ばされた主人公が、謎だらけの世界で現実を受け入れながら成長していく物語。ファンタジー小説は、描かれない多くの部分も含めた世界観が大切だと思う。十二国記が多く…
守り人シリーズの第一巻。上橋先生のファンタジーは、世界観が本当に素晴らしくて、リアリティを感じる。新ヨゴ皇国の皇子の用心棒となる主人公バルサをはじめ、誰もが人間としてのドラマを背負っていて、それぞれに自然と感情移入しなが…
前作の続編だが、ファンタジーというよりもはや医療小説ではないかと思えるほど深い考察を感じる作品である。医療とは何を目指すべきか、医者とは、薬とは、そして命とは何か、そんなことを真正面から捉えていて、考え込んで唸りたくなる…
このシリーズ全5巻を読了してみて思ったこと。十代の頃に読んだら、おそらく理解できなかった部分がたくさんあるだろう。それだけ考えることが多く、深く心に残る作品だった。外伝はサイドストーリーでありながら必要な一冊で、なんだか…