カテゴリー: 吉川英治文学新人賞

鉄の骨(池井戸 潤)

中堅ゼネコンの若手社員である富島平太は、公共工事の受注を担当する業務課に異動する。そこは別名・談合課と呼ばれ、きれいごとでは済まない受注競争が繰り広げられていた。 そこに係る人たちは、談合は必要悪だという。もし談合がなけ…

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八本目の槍(今村 翔吾)

羽柴秀吉が柴田勝家を破った賤ケ岳の戦いにおいて、武功を挙げた秀吉の近習7人は、賤ケ岳の七本槍と称賛された。彼らはいずれも秀吉によって見出された者たちで、その発展に大きく貢献した者たちであった。しかし、賤ケ岳でも同じく戦い…

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スワン(呉 勝浩)

ショッピングモールでの無差別殺人事件に居合わせ、生き残ってしまった主人公らが、本当にそこで何があったのかを明らかにしていくミステリー作品。謎の招待状、個性的な人々、そして無責任で横暴な観客たちがスワンの世界を演出する。白…

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天地明察(冲方 丁)

江戸時代、日本独自の暦を作るために奮闘する男の物語。長年続いた考え方の誤りを正すことの大変さは、現代も同じなのだろうと思う。自分の頭で考えることの大切さ、信念をもって活動し続ける主人公をはじめとする人々に脱帽。また、それ…

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村上海賊の娘(和田 竜)

読了後しばらく興奮冷めやらぬ感じだ。戦の生々しい臨場感、登場人物たちの生き生きと動き回る様が、まるで近くにあるかのように感じられる。随所にある史料の引用も素晴らしく、瀬戸内海の海賊たちの様子が伝わってくる。文庫で4冊、寝…

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