カテゴリー: 歴史・時代小説

星落ちて、なお(澤田 瞳子)

江戸から明治にかけて活躍した絵師・河鍋暁斎。絵に対するその姿勢を自ら画鬼と称し、人生のすべてを絵に捧げ、自らの息子や娘にも絵師となることを求めた。娘のとよと暁斎の関係は、親と子ではなく、絵を通した師匠と弟子の関係であった…

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遠野物語(柳田 国男)

先日、「始まりの木」(夏川草介著)を読み、やはり「遠野物語」を読まなくてはと積読本から抜き出してじっくりと読んだ。少しずつ消化しながら読んだつもりだが、理解しきれていないところも多々ある。しかし、日本という国、そして日本…

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雄気堂々(城山 三郎)

日本資本主義の父とされる渋沢栄一の半生は、いつ読んでも心が熱くなる。幕末に生まれ、幕府の在り方に憤りを感じながらも、やむを得ず徳川慶喜に仕えることになるのだが、一つ一つの出会いを無駄にすることなく、ピンチをチャンスととら…

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似せ者(松井 今朝子)

異なる立場から歌舞伎に携わる人々を描いた四編の物語は、いずれも心にじわりと染みる秀作だった。 表題作の「似せ者」は、亡き名優に仕えた男が、似た役者に二代目を名乗らせて育てていこうとする話である。名優と似せ者、そして主人公…

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心淋し川(西條 奈加)

千駄木の付近に流れていた心川(うらかわ)。その周囲に人々が住み着いて町となった心町(うらまち)。裏町を心町とするところが人情味のある場所を表している。人には言えない事情があってここに住むようになった人たちは、互いに適度な…

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ワカタケル(池澤 夏樹)

日本の第21代天皇である雄略天皇(ワカタケル)を描いた本作は、今から千五百年以上前の古墳時代、現代とは倫理観も異なる世界を、人の世の物語としてしっかりと描いた作品である。 ワカタケルの身の回りには、常に死があったように思…

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戀童夢幻(木下 昌輝)

戦国の浮世に、加賀邦ノ介という一人の踊り手が現れた。織田信長、明智光秀、千利休、豊臣秀吉、徳川家康、彼らの心を捉えるその踊りは、世をかき乱すものだったのか。そして、邦ノ介が追い求めたものとは……。 この物語では、戦国の武…

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吉原十二月(松井 今朝子)

江戸時代の中頃、田沼意次が権勢を握っていた時代、吉原はそれはそれは華やかな活気に溢れていた。大籬の舞鶴屋四代目楼主である庄右衛門は、売られてきた二人の少女を立派な花魁に育てるために心血を注ぎ、その成長を見守っている。やが…

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