カテゴリー: 歴史・時代小説

じんかん(今村 翔吾)

松永久秀というと常に裏切り者というレッテルを貼られ、悪人の代表のようなイメージで描かれることが多い。極悪人とされる人間の心の内を想像しようとする人は少ない。本作品は、松永久秀という人の生き様をから、人間社会が向かうべき未…

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遠縁の女(青山 文平)

江戸中期の武家を描いた、表題作を含む三篇。 「機織る武家」は、貧しくなっていく家で、家族を支えるために機を織る妻を描く。家には、うだつの上がらない夫と、武家としての生き方に拘わる姑がいて、自分の居場所はとても小さい。一度…

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輪舞曲(朝井 まかて)

読了後の切ない余韻が心地よい。大正の名女優・伊澤蘭奢(いざわらんじゃ)と、彼女に深くかかわった編集者・内藤民治(ないとうたみじ)、弁士・徳川夢声(とくがわむせい)、児童文学作家・福田清人(ふくだきよと)、そして息子で作家…

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もののけ<怪異>時代小説傑作選(朝井 まかて/小松 エメル/三好 昌子/森山 茂里/家門 七海/宮部 みゆき)

6人の女性作家が描くもののけの世界。人情話もあればホラーもあり、ユーモアを感じることもあれば怖い世界を見ることもあり、もののけの世界でありながら人間の喜怒哀楽が見事に凝縮された短編ばかりである。こうした物語が作られるのは…

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まむし三代記(木下 昌輝)

斎藤道三とその父・法蓮房、さらに祖父の松波高丸、そして道三の子・豊太丸と四代にわたって引き継がれた“国滅ぼし”なる最終兵器とは。それぞれの世代ごとの物語が入れ替わり出てくる構成で、そのことが最終兵器の謎を解き進める大切な…

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若冲(澤田 瞳子)

江戸中期の人気画家・伊藤若冲の人生を描いた物語。若冲はなぜあのような奇抜な絵を描いたのか。懊悩の極みにあって、絵を描くことだけが生きる術だったのではないか。楽に生きていくことなどできず、死ぬこともできない自分。 前半から…

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熱源(川越 宗一)

舞台は明治から昭和にかけての樺太(サハリン)。そこで出会い、そこで生きる人々の声が聞こえてくる。アイヌ人、ポーランド人、日本人、ロシア人、あるいはオロッコなど、それぞれが尊重しあって生きていた場所は、本当の意味での「無知…

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