第二次世界大戦で女性を兵士として戦場に送ったソ連。女性として、ロシア人として、人として、何のために戦うのか、そして戦った後に何があるのか、いくつもの問いかけが弾丸のような速さで戦場を駆け抜けていく。圧倒的な臨場感、そして…
小説を中心に、時々ドキュメントやエッセイも読みます。
第二次世界大戦で女性を兵士として戦場に送ったソ連。女性として、ロシア人として、人として、何のために戦うのか、そして戦った後に何があるのか、いくつもの問いかけが弾丸のような速さで戦場を駆け抜けていく。圧倒的な臨場感、そして…
他の鯨には聞こえない声で歌う孤独な鯨がいるという。そのトーンは52ヘルツ。主人公のキナコは、誰にも聞こえない声を上げ続け、孤独の中で生きてきたのだが、やがてその声を聴いてくれる人が現れる。そして、同じように52ヘルツの声…
自分より大切にしたいものがある、という幸せを、じんわり感じられる一冊だった。大切なのは血のつながりではなく心のつながりだと思う。登場人物はいい人ばかりで、世の中そんな人ばかりじゃないという人もいるかもしれない。しかし、現…
ずいぶん前に映画は観ていましたが、改めて読んでみて、いい話だなぁとしみじみ感じました。家族とは何かということや、東京(都会)へ出るということへの思いなど、共感できるところや気づきがありました。主人公が様々なことを経験して…
江戸時代、日本独自の暦を作るために奮闘する男の物語。長年続いた考え方の誤りを正すことの大変さは、現代も同じなのだろうと思う。自分の頭で考えることの大切さ、信念をもって活動し続ける主人公をはじめとする人々に脱帽。また、それ…
読了後しばらく興奮冷めやらぬ感じだ。戦の生々しい臨場感、登場人物たちの生き生きと動き回る様が、まるで近くにあるかのように感じられる。随所にある史料の引用も素晴らしく、瀬戸内海の海賊たちの様子が伝わってくる。文庫で4冊、寝…
本屋大賞と日本医療小説大賞を受賞している読み応えのあるファンタジーだった。ファンタジーといっても突飛な事象ではなく、医学や医療に関する知識や生命に対する考察が凄い作品だ。人物も勧善懲悪ではなく、人間味あふれる登場人物たち…
これは本当に小説なのだろうか?紙面から音が聞こえる気がするのはなぜだろうか。音楽を文字でここまで表現できるのかという感動があった。ピアノに人生をかけたピアニストたちの思いが交錯し、それぞれの生き方が旋律となって表現されて…