カテゴリー: 直木三十五賞受賞作

少年と犬(馳 星周)

飼い主を失ったと思われる多聞(たもん)という犬との出会いが、人々の心を隙間を埋めていく。東日本大震災によって仕事をなくした男、窃盗団の外国人など、各章ごとに問題を抱えた人間の視点から描かれる物語だが、主人公はあくまで犬で…

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熱源(川越 宗一)

舞台は明治から昭和にかけての樺太(サハリン)。そこで出会い、そこで生きる人々の声が聞こえてくる。アイヌ人、ポーランド人、日本人、ロシア人、あるいはオロッコなど、それぞれが尊重しあって生きていた場所は、本当の意味での「無知…

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宝島(真藤 順丈)

この物語を読んでなお沖縄に無関心でいられる人がいるのだろうか。「戦争をしないことにした日本の平和がアメリカの傘下に入ることで成立しているなら、その重要基地のほぼすべてを引き受ける地方が国政をつかさどるべきだとは思わないか…

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ビタミンF(重松 清)

40代を目前にしたアラフォーの男たちとその家族を描いた短編集は、この世代を過ごした男性への心の栄養となることはもちろんだが、多くの読者に穏やかな感動を与えてくれる物語だろう。色々あるが、頑張っていこういう気持ちになれる一…

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王妃の離婚(佐藤 賢一)

フランス国王ルイ12世と王妃ジャンヌの離婚訴訟を巡る法廷サスペンスだが、文句なく面白い一冊だった。主人公は弁護士のフランソワで、訴訟を巡る背景と、主人公の人生がクロスして描かれ、どんどん引き込まれた。著者の他作品も読みた…

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柔らかな頬(桐野 夏生)

彼女の人生は、行方不明になった娘を探すためのものなのか、あるいは別の何かのためなのか。ある事件に関連して人生が崩れていく人々を描いた直木賞受賞作。安易な救いがないからこそ考えさせられる物語だった。辛いけれど目を背けられな…

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プラナリア(山本 文緒)

今どきの生き方と言っていいのか、とにかくモヤモヤした感覚が頭や胸にたくさんつっかえるような人々の短編集。無職の女性にとって、社会の居場所はどこなのだろうか。これが現代を生きる人間のリアルなのかなとも思うが、最後の作品が「…

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