カテゴリー: 3.5

遮光(中村 文則)

この物語を読んでいて、物凄く不快になるのは、主人公のどこかに自分自身の一部を見るからだろうか。善い人間でありたいと願い、少しでも真人間になれるよう努力することは、そうでない自分の現実を認めることなのだろうか。 厭世的、悲…

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夜に星を放つ(窪 美澄)

他人には見せない痛みを誰もが抱えて生きている。特に大切な存在を失うことは、伝える言葉を失うほどの痛みだ。そんなとき、いつもと変わらない夜空に美しい星があることに気づく。悲しみのない人生では、幸せに気づくことができないのか…

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残月記(小田 雅久仁)

月を題材とした世界観の作品3篇。当たり前だと思っていた日常が崩れていくとき、人はそのことをどう受け入れていくのだろう。生きていかねばならないという前提があるとすれば、たとえ理解できないことが起こったとしても、どこかで折り…

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新しい星(彩瀬 まる)

学生時代に友情をはぐくんだ男女四人は社会人になり、それぞれが壁にぶつかっていた。そんなときに、仲間のある事柄をきっかけに再会することになった彼らは、自分自身のことに精一杯になりながらも、互いを思いやり、そして互いを必要と…

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