NHKスペシャルの取材を元に、アマゾンに暮らす先住民を描いたドキュメント。あまりに面白く、一心不乱に読み耽った。筆者の後書きにあった先住民の言葉「明日のことは約束できないが、百年後の約束ならできる」が心に強く残る。理屈で…
小説を中心に、時々ドキュメントやエッセイも読みます。
NHKスペシャルの取材を元に、アマゾンに暮らす先住民を描いたドキュメント。あまりに面白く、一心不乱に読み耽った。筆者の後書きにあった先住民の言葉「明日のことは約束できないが、百年後の約束ならできる」が心に強く残る。理屈で…
読み終えてしまうのが惜しい、いつまでもこの感動を感じながら読んでいたいと思う一冊。8千メートルを超える山でパートナーを失った主人公が再び山に挑戦するのだが、そこには幾多の困難と感動があった。読んでいて息苦しくなるほどの臨…
セリーグのお荷物と言われたカープが、球団創設から26年目にして初優勝した年のことを、よそ者として広島に引っ越してきた少年の視点から語る感動作。広島のこと、カープのこと、そして戦争のこと、何度も涙しながら読んだ。みんなに読…
香港を舞台にした傑作サスペンス!警察官クワンが次々と難題に立ち向かう連作短編の形だが、すべてを読んだときに解明される事実に感動する。まるでアクション映画を見ているようなスピード感があり、寝る間を惜しんで次の展開を読みたい…
男たちを誘惑して次々と殺害した容疑者を、主人公の女性記者が取材していく中で、容疑者に取り込まれていく展開に、まるで自分が引き込まれていくような恐怖を感じた。物語の中で、濃厚なバターの美味しさが描写されると、読んでいながら…
子供のころ、初めてゲルニカのレプリカを見たとき、強い衝撃を受けたことを思い出した。ピカソのゲルニカに対する思いは、未だに戦争を繰り返す現代社会への強烈なメッセージだろう。芸術が社会に何をもたらすのか、そのことを感じること…
イランで生まれた日本人の主人公が成長していく物語。両親、姉、近所のおばちゃんなど、個性あふれる人々が登場し、まったく先が見えない展開に引き込まれていった。奇想天外な物語の一方で、主人公は、人と人の距離感という、人生を生き…
これほど泣いた作品があっただろうか。維新の時期における水戸藩で生きる中島歌子の人生は、紆余曲折と一言で片づけられるようなものではなかった。悲しみ、悔しさ、そしてある瞬間の幸せなどがひしひしと伝わっくる。途中も、そしてラス…
これは本当に小説なのだろうか?紙面から音が聞こえる気がするのはなぜだろうか。音楽を文字でここまで表現できるのかという感動があった。ピアノに人生をかけたピアニストたちの思いが交錯し、それぞれの生き方が旋律となって表現されて…