カテゴリー: サスペンス

罪の余白(芦沢 央)

妻を亡くし、娘を亡くした安藤聡は、生きる気力を失っているように見えた。その安藤に、小沢早苗は「なぜ謝るんですか?」と聞く。もし早苗の存在がなかったら、彼はこの物語の最後まで生きていることはなかっただろう。 安藤は、娘が死…

全文を読む

Blue(葉真中 顕)

平成が始まるときに生まれ、平成の終わりまで生きた、ブルー呼ばれた男がいた。彼の人生は、平成という時代に日本社会が抱えた問題を、罪という形で背負っているようだった。人の人生を、辛かったとか、不幸だったと他人が評することはで…

全文を読む

鹿男あをによし(万城目 学)

ミステリー要素あり、コメディあり、歴史、青春スポ根、そして文学と、様々な要素が奇想天外な物語の中に凝縮されている、まさに万城目ワールドといえる作品。「あおによし」は奈良を表す枕詞で、奈良の女子高に教師として赴任した主人公…

全文を読む

背中の蜘蛛(誉田 哲也)

聖人ばかりであれば犯罪は起きないのかといえば否だろう。技術革新によって操作のあり方は人間の心を超えていく。しかし、警察官もまた人間だという当たり前のことに気づかされる。ラストシーンにある上山の葛藤。警察としてどうあるべき…

全文を読む

上と外(恩田 陸)

中米の某国でクーデターに巻き込まれ、両親とも逸れてしまった兄妹が、密林の中で出会ったものとは。前半は、謎だらけの中で、家族間の微妙な関係性と目まぐるしい展開とがうまく絡み合って展開していくのが面白い。後半はクーデターの大…

全文を読む

検事の信義(柚月 裕子)

佐方検事シリーズを初読み。検事の仕事は罪をまっとうに裁かせること、という信義がとても熱く伝わってくる。こういう姿勢で仕事をすると敵も増えるだろうが、そうありたいと強く思う一冊だった。孤狼の血の日岡が出てきたのも、違う意味…

全文を読む

王とサーカス(米澤 穂信)

ネパールで2001年のに起きたナラヤンヒティ王宮事件を背景にしたサスペンス。フリーの記者である主人公が偶然現地にいたことで取材を始めるが、新たな事件が発生する。本作は、ジャーナリズムのあり方、そして読み手である我々の姿勢…

全文を読む