背中の蜘蛛(誉田 哲也)

聖人ばかりであれば犯罪は起きないのかといえば否だろう。
技術革新によって操作のあり方は人間の心を超えていく。
しかし、警察官もまた人間だという当たり前のことに気づかされる。
ラストシーンにある上山の葛藤。
警察としてどうあるべきか、そして人としてどうあるべきかを、読者に深く問いかける。
警察のリアルな内部は想像することしかできないが、その一端に触れた気がした。

個人的おすすめ度 5.0