人はなぜ罪を犯すのか。そもそも罪とは何なのか。人を殺してしまうほどの動機は何なのか。なぜ殺人事件が起こってしまったのか。違和感のある容疑者の証言を辿っていくと、そこには複数の家族の隠された過去があった。 事件のことを面白…
小説を中心に、時々ドキュメントやエッセイも読みます。
人はなぜ罪を犯すのか。そもそも罪とは何なのか。人を殺してしまうほどの動機は何なのか。なぜ殺人事件が起こってしまったのか。違和感のある容疑者の証言を辿っていくと、そこには複数の家族の隠された過去があった。 事件のことを面白…
人との出会いと繋がりが人の生きる希望となる。それは家族の糸かもしれないが、そもそも何をもって家族と言うのだろう。本作品は加賀恭一郎の従弟で、刑事でもある松宮脩平が、カフェオーナーの殺人事件を追いながら、自分自身の過去の糸…
バラエティに富んだ九本の短編はどれも外れなし。そつのない面白さは流石としか言いようがない。 皮肉な話もあれば、心温まるいい話もあるが、本書のタイトル「素敵な日本人」の通り、人間の不完全さが素敵なドラマを織りなしている。互…
ある神社にある巨大なきな楠(くすのき)には、祈念に訪れる人がいる。願い事が叶うと噂される神木だが、その本当の意味を知る者は限られている。主人公は詳しいことをしらないまま成り行きでその木の番人を任される。 この楠はどんなも…
おやじになってしまったことを認識している中年男が、あるとき浮気をしてしまい、そこからズルズルと不倫の沼へとはまっていく物語。不倫相手は、時効が迫る事件の殺人犯かもしれないが、それを知ってなお深みから抜け出せなくなっていく…
ガリレオシリーズの最新作は期待を裏切らない面白さだった。司法が裁けない者に対して、被害者は何を思うのか。なぜ人は罪を犯してしまうのか。そもそも罪とは何か。そんなことを考えながら一気に読み切り、登場人物たちの幸せを願って最…
マスカレードシリーズの第二部は、一部での事件が起こる前の山岸と新田の物語だが、二人の接点がこんなところにあって、そして第一部の物語へ繋がっていくとい展開に痺れる。他人の仮面の下を想像するのは、娯楽と狂気の紙一重だろうか。…
映画化もされた本作品、やっぱり東野先生は上手い。ホテルを舞台としたミステリーで、人は誰もが仮面をかぶって生きているというのがテーマとなっている。客だけでなく、ホテルの従業員も、刑事たちもみな、何かを演じているのだ。最後ま…
シリーズ3作目をなぜか最初に読む。しかし、刑事とホテルウーマンのコンビは素晴らしく、物語の展開もさすが。ホテルでの映像が目の前に浮かぶような描写に引き込まれた。1、2作目を読んでいなくてもまったく問題にならない面白さだっ…