「七大陸最高峰 単独無酸素登頂」を目指し、最後の山であるエベレストに挑戦して亡くなった登山家・栗城史多。山のことを知らない人間が見れば、単純に凄い挑戦をしている登山家だと理解するだろう。しかし、それは彼を単なるエンターテ…
小説を中心に、時々ドキュメントやエッセイも読みます。
「七大陸最高峰 単独無酸素登頂」を目指し、最後の山であるエベレストに挑戦して亡くなった登山家・栗城史多。山のことを知らない人間が見れば、単純に凄い挑戦をしている登山家だと理解するだろう。しかし、それは彼を単なるエンターテ…
福島で生まれた著者が、故郷のこと、東日本大震災や災害のことやその被害者のことに向き合ったドキュメント作品。原発事故をどう考えるのかということもあるが、福島=原発事故ではなく、自身や津波で失われた命があり、それ以前にも、そ…
沖縄で暮らしていると聞いたら、私は何も考えず、それは素敵なところに住んでいるんですねと言うだろう。その笑顔の裏側に、深い悲しみや、やり場のない怒り、あるいは諦めがあることに気づかないまま。 本作は、著者が沖縄で暮らしてい…
東日本大震災によって、絶対に事故は起きないと言っていた原発事故が発生した。避難区域に指定された地域で、ほとんど知られることなく命を懸けて活動し続けた消防士たちがいた。満足な情報も伝えられず、選択肢もなく、そして存在すら忘…
ホームホスピスを作ると宣言してつくられたきりんの家には、人生の最期をどう生きるかを考える人たちがいる。入居者だけでなく、その家族、そして支援する人たち、みんなでお互いの人生がどうあるべきかを考えて行動している。 この本に…
生まれて間もなく、あるいは若いときに、重い病にかかってしまうことがある。若くして人生の幕を下ろしてしまう子供もいる。しかし、幸せかどうかというのは人生の長さでは測れない。そのことを考えさせてくれる場がある。 子どものため…
新宿歌舞伎町で駆け込み寺を開き、人を助け続ける玄さん。ここでしか相談できない問題を抱えてやってくる人々。相談者に対して可哀そうだと同情するのではない。時には厳しい言葉を投げかけるが、本気で人生をやり直す意思のある人を見極…
本が好きな人は読むしかないという渾身の一冊。カバンの中にKindleを入れているが、基本的には紙の本を読みたいと思っている。紙に触れ、紙やインクのにおいを嗅ぎ、ページを捲り、栞やスピンを挟みながら楽しむひと時はとても贅沢…
海外で人が亡くなった時、その遺体はどのように扱われ、どのように母国に運ばれるのか。日本で外国人が亡くなった時もまたどうなるのか。当たり前のように隣にあった死について、恥ずかしながら考えたことがなかった。ずいぶん前から日本…
山口県の限界集落で起きた連続殺人放火事件。なぜこのような事件が起こったのか、事件当時にメディアやネットで広がった噂は本当なのか、著者は現地へ足を運び、その真実に迫ろうとする。 犯行に及んだのは、親の介護のために出戻ってき…