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中村文則 – まったくの拓の読書備忘録

タグ: 中村文則

遮光(中村 文則)

この物語を読んでいて、物凄く不快になるのは、主人公のどこかに自分自身の一部を見るからだろうか。善い人間でありたいと願い、少しでも真人間になれるよう努力することは、そうでない自分の現実を認めることなのだろうか。 厭世的、悲…

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逃亡者(中村 文則)

かつての戦争で、熱狂(ファナティズム)と称されたトランペット。戦場で多くの血を流させ、軍楽隊に属したトランぺッターをも殺したと云われる楽器。それを手にしたことで命を狙われることになる主人公のライター。 この楽器が発見され…

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王国(中村 文則)

「掏摸」の兄妹編でもある本作品も、木崎に運命を握られてもてあそばれる主人公が描かれている。自分で人生を選んでいるつもりでも、実は大きな力によって運命が操られているのかもしれない。それでもなお抗って生きようとする人間という…

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掏摸(中村 文則)

スリを生業とする主人公は、木崎という危険な男から、拒否することのできない仕事を受ける。その仕事に失敗すれば待っているのは自身の死。もし拒否すれば女と子供の死。孤独に生きながら、人間としての尊厳を失うことなく、自らの人生を…

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教団X(中村 文則)

この本はある意味「人間とは何か?」を問う哲学書だと思う。なぜ人間が存在するのか、なぜ生きるのか、なぜその行為をするのか、苦しみとは、喜びとは何か、そうしたものを考えるが故に迷いながらも、生きていくために何を選択するのか。…

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銃(中村 文則)

確かに後味はよくない。しかし、読むことを止められない。銃を拾ってしまった男が、それを持つだけで自分の意識が変わったと思えたり、しかしそれを使いたい衝動と葛藤したりする様は、ある部分は狂気に見えるが、一方で私自身の中にもあ…

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