カテゴリー: 純文学

ニムロッド(上田 岳弘)

着眼点がとても素晴らしく、端々に刺さる表現があった。例えば「ドルは紙切れとコイン、それから武器でできている。仮想通貨はソースコードと哲学でできている」という一言が、まさに現代社会を表現しているように感じた。ダメな飛行機コ…

全文を読む

1R1分34秒(町屋 良平)

淡々とした語り口でボクサーの内面を綿密に綴った芥川賞作品。試合に負けてから次の試合が決まるまでの悶々とした日々や、試合へ向けてトレーニングする中での葛藤を読んでいると、決して「いい人」ではない主人公を「頑張れ」と応援した…

全文を読む

送り火(高橋 弘希)

2018年上期の芥川賞受賞作。青森県の中学校に転向になった主人公は、同級生と打ち解けていくのだが、その中で繰り返される陰湿な感じのいじめの様子が描かれている。一見すると楽しそうな日常と、そこに潜む怖さ。そして物語はあると…

全文を読む