カテゴリー: 純文学

背高泡立草(古川 真人)

長崎の島にある古い納屋、その芝刈りに向かう親族たち。いまや無人になっているその場所をなぜきれいに維持しなくてはいけないのかと娘は母たちに尋ねる。答えを聞くことは簡単だが、自分で考えてみること、調べてみること、そして感じる…

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伊豆の踊子(川端 康成)

ノーベル文学賞作家・川端康成氏の作品は、過去に「眠れる美女」しか読んだことがなかった。今回、二十代の頃に書いた名作「伊豆の踊子」を読み、著者の若々しい感性に触れた。二十歳の青年が一人旅の途中で旅芸人の一団と出会い、その中…

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沖で待つ(絲山 秋子)

会社の同僚との交流を描いた表題作は、現代の人間の距離感や寂しさ、その中で他の人に惹かれる気持などが非常にうまく表現された作品だと思う。突然死んでしまった同僚が残した言葉がじんわりと沁みる。同時に衆力された「勤労感謝の日」…

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蛇にピアス(金原 ひとみ)

後感は、村上龍の限りなく透明に近いブルーを読んだときの感覚に似ていた。強がって生きているが、内心は純情で、臆病で、しかしその表現が人に理解されない不安。優しさでは満たされない孤独感や、自分の存在への疑問など様々な感情が無…

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