桜宵(北森 鴻)

三軒茶屋のビアバー・香菜里屋は、おいしいビールと極上の食べ物がある。
そして、ちょっと推理が好きな常連客たちが、マスターと共に大小さまざまな謎を紐解いていく。
人間の哀切が感じられる連作短編は、こんなお店で酒を飲みながら読みたくなるものばかり。
第二弾となるこの本にも5編が収録されているが、どれも甲乙つけがたい面白さ。
落ち着いた文体の先に、夜の三茶の裏通りが見えてくる。
読めば読むほど好きになるシリーズである。

個人的おすすめ度 4.0