まむし三代記(木下 昌輝)

斎藤道三とその父・法蓮房、さらに祖父の松波高丸、そして道三の子・豊太丸と四代にわたって引き継がれた“国滅ぼし”なる最終兵器とは。
それぞれの世代ごとの物語が入れ替わり出てくる構成で、そのことが最終兵器の謎を解き進める大切な要素となっている。
歴史フィクションではあるが、その着眼点が面白く、道三や豊太丸(義龍)の人物設定も絶妙である。また、語り部でもある源太をはじめ周囲の登場人物も魅力的で、時に感情移入してしまう。
最後まで展開が気になって読書が止まらなかった。

個人的おすすめ度 3.5