表題作を含む8本の短編は、現代社会の問題を反映したファンタジー作品で、一編読み終えるごとにチクチクと見えない棘が刺さっていくような感覚があった。 家族の在り方を問う「母の法律」、監視社会をシニカルに描いた「戦闘員」、タイ…
小説を中心に、時々ドキュメントやエッセイも読みます。
表題作を含む8本の短編は、現代社会の問題を反映したファンタジー作品で、一編読み終えるごとにチクチクと見えない棘が刺さっていくような感覚があった。 家族の在り方を問う「母の法律」、監視社会をシニカルに描いた「戦闘員」、タイ…
1996年に発表されて以来、長く読み続けられている著者の代表作のひとつ(代表作がたくさんあるが)。平成が始まって間もない頃、主人公は受験のために上京してホテルに宿泊していた。受験が終わった直後、ホテルで大火災が発生し、そ…
6人の女性作家が描くもののけの世界。人情話もあればホラーもあり、ユーモアを感じることもあれば怖い世界を見ることもあり、もののけの世界でありながら人間の喜怒哀楽が見事に凝縮された短編ばかりである。こうした物語が作られるのは…