むかしむかしあるところに、死体がありました。(青柳 碧人)

昔話をベースに殺人事件が起きて、その謎を解き明かしていく短編5話。
一寸法師、花さかじいさん、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎と、どれもみんなが知っている話だが、子供心にいい話だなと思っていたものが、こんなことになってしまうのか、と苦笑いをしてしまう。
物事を見る角度を変えると、同じものがまったく違って見えるということだろう。
そういう意味で視点の面白さを感じる作品群となっている。
この本を読むと、ほかの昔話や童話を見る目も、少々ひねくれて見てしまいそうな気がする。

個人的おすすめ度 3.0