SF作品に贈られるヒューゴー賞をはじめ、数々の賞を受賞している表題作は、母が紙で作ってくれた動物たちと僕の物語。やさしく切ない気持ちになる一作。
この作品を含め15の短編は、様々な視点から、技術が人間にもたらすものを想像させてくれる。
優れたエンジニアでもある著者のアイデアは素晴らしく、技術に対する考え方、人間の未来への考え方、そして中国との距離感も絶妙で、決して他の人には描けないであろうオリジナリティあふれる作品群となっている。
今はSFと評される世界だが、将来はこれが当たり前の世界になっているかもしれない。
未来を想像する一助となる一冊だった。
個人的おすすめ度 4.0