タグ: 貫井徳郎

慟哭(貫井 徳郎)

幼女連続殺人の犯人を追う本格ミステリーであり、著者のデビュー作である本作は、警察組織の歪み、新興宗教の内部、そして家族の問題を骨太に描きながら、見事といえるラストへ繋がっていく。背筋が一瞬寒くなる一方、やるせない悲しみも…

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光と影の誘惑(貫井 徳郎)

趣の異なる4編の短編ミステリ―で、それぞれしっかりとした起承転結があり、最後の一行まで楽しめる物語だった。最後の作品「我が母の教えたまいし歌」の結末が一番好きだが、表題作の展開の秀逸さも素晴らしい。4編とも外れがないお薦…

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愚行録(貫井 徳郎)

自分の心を見透かされているかのような、心に刺さったガラスの破片のような作品だった。一家殺人事件をめぐって何人かのインタビューが進むのだが、それぞれの告白によって浮かび上がるのは、一家の様子だけでなく、告白者自身の内面でも…

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