タグ: 柚月裕子

検事の死命(柚月 裕子)

検事・佐方シリーズほど安心して読める法定ミステリーはない。平成版水戸黄門というか、正義の味方ウルトラマンというか、とにかく表現は古いけれど、それくらい安定的に面白い。 シリーズ全作を通じて、とにかくテーマは人である。この…

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検事の本懐(柚月 裕子)

検事・佐方シリーズは本当に心に響く。連作短編のそれぞれに正義の物語があり、人が最後に人として踏みとどまる瞬間を感じて涙が零れた。佐方が対するのは、被疑者Aではなく、名前のある一人の人間である。森を見るのではなく樹を見ると…

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臨床心理(柚月 裕子)

障害者施設で手首をカットして病院に運ばれた少女は、本当に自殺だったのか。同じ施設に入所している青年は、少女の死を自殺ではないと訴える。臨床心理士の主人公が、青年の担当となってこの事件を調べていくと、障害者をめぐる社会の問…

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最後の証人(柚月 裕子)

検事を辞めて弁護士になった貞方は、あるホテルで起きた殺人事件の被告の弁護を引き受ける。一見、ただの男女の諍いのような事件だが、突き詰めていくとまったく異なる景色が見えてくる。 貞方は、罪はまっとうに裁かれるべきだという。…

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あしたの君へ(柚月 裕子)

家庭裁判所調査官という仕事がどんな役割を果たしているのか、この作品を読んで少しだけ理解することが出来た。デジタル技術が進んでも、人の心を想像して寄り添えるのは生身の人間しかないと改めて思う。 主人公は研修期間中の調査官補…

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