北海道・苫前村で大正四年に起きた三毛別熊事件を取材して描かれたドキュメント小説。羆(ひぐま)に襲われて7名の犠牲者を出したこの事件から、自然を前にしたときの人間の無力さを感じる。そのことを事件で思い知りながらも、そこにい…
小説を中心に、時々ドキュメントやエッセイも読みます。
北海道・苫前村で大正四年に起きた三毛別熊事件を取材して描かれたドキュメント小説。羆(ひぐま)に襲われて7名の犠牲者を出したこの事件から、自然を前にしたときの人間の無力さを感じる。そのことを事件で思い知りながらも、そこにい…
戦前から戦後にかけて四度も脱獄した囚人のドキュメント小説。男がなぜ、どのように脱獄したのかというミステリーでありながら、国難の時代を捉えた歴史小説の側面もある。法を守るための監獄と戦争の間にいる看守らの苦悩なども見どころ…
戦艦武蔵の建造過程から壮絶な最期までを克明に綴った記録文学。昭和41年に刊行された本作は、淡々とした描き方にも拘わらず、当時の人たちの熱狂的な思い、あるいは焦燥感などが肌に触れているかのように感じられた。日本人なら一度は…
歴史にたら・ればはない。しかし、この本を読むと、3.11の前にもっとこの本が読まれていたらと思わずにはいられない。明治以降に発生した三陸海岸での3つの津波について取り上げた本書は、昭和40年代に書かれたものだが、貴重な学…