カテゴリー: ヒューマン

デンジャラス(桐野 夏生)

文豪・谷崎潤一郎の三番目の妻、松子の妹である重子の視点から、谷崎家の人間模様を描いた物語。谷崎潤一郎という人物をここまで掘り下げているだけでなく、妻や姉妹、子どもたち、さらにはその伴侶などを、ここまで個性的に描いている作…

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歩兵の本領(浅田 次郎)

私が子供だった1970年代頃には、まだ上野駅で自衛隊員を募集する人を見かけた気がする。そんな時代に自衛官になった人々を描いた連作短編。国を守る存在でありながら、外を制服で歩くこともできず、名誉や誇りを持つことも難しい時代…

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夜の谷を行く(桐野 夏生)

連合赤軍による事件が起こったのは私が生まれる数年前のこと。出来事としては知っていたが、極左集団によるテロ事件という程度の認識しかなかった。この作品の主人公は、連合赤軍に参加した一人の女性。逮捕されて服役したのち、当時の仲…

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始まりの木(夏川 草介)

未来を照らす一冊を見つけた。 民俗学を専攻する大学院生の藤崎千佳は、偏屈な民俗学者・古屋神寺郎の元で学んでいる。千佳は、脚の悪い古屋の荷物持ちとして各地を一緒に巡りながら、民俗学とは何を学ぶ学問なのかということから、そも…

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キアズマ(近藤 史恵)

ロードレースの世界を描いたサクリファイスシリーズの第四弾は、大学生になって初めてロードバイクに乗り、その世界にのめりこんでいく若者の物語。これまでの三作品はプロの世界だったが、より読者に近い視点で描かれた本作を読むと、よ…

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サヴァイヴ(近藤 史恵)

自転車ロードレースのプロの世界を描くサクリファイスシリーズの第三弾。第二作までの主人公である白石誓だけでなく、ライバルでもあり仲間でもあった伊庭和実、そして白石がかつて所属していたチームのエースであった石尾豪ら、個性的な…

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