リズム(森 絵都)

森絵都さんのデビュー作。
中学一年生の主人公にとっては、幼馴染や家族が世界のすべてだ。
それが変わってしまうことに大きな不安を感じるものだろう。
周囲が成長して、自分が知っている世界から離れていってしまうことには、特に抵抗を感じるのだろう。
子どもの頃のそうした心の内を丁寧に描いた児童文学だが、大人の立場から読んでもとても新鮮で、むしろそうした時期の気持ちを思い出させてくれる良作である。

個人的おすすめ度 3.5