ライオンのおやつ(小川 糸)

人が亡くなっていくのに、温かい気持ちになれる物語だった。
余命宣告を受けた主人公は、人生最後の場所として瀬戸内海の島にあるホスピスへ入居する。
そこには、人生を変えるようなおやつの時間があった。
「生まれることと亡くなることは、ある意味で背中合わせですからね」「どっち側からドアを開けるかだけの違いだけです」というマドンナの言葉がとても印象的で心に残る。
切なさに胸を締め付けられながらも、瀬戸内の穏やかな海のようなやさしさを感じた。

個人的おすすめ度 4.0