クジラアタマの王様(伊坂 幸太郎)

アイデアマンの本領発揮という一冊だろうか。
小説の中に、ビジュアル表現が挟まれ、最初はそれが何の意味かがわからないまま進行していく。
主人公にとってそれが理解できないものだからだ。
半分くらいまで読んでも、この物語が向かう先がわからず、しかしそこから一気に結末へ向けて収斂していく展開はさすが。
タイトルの意味も最後にわかるが、もやもやした感じが残るのは、最終的な見解は読者に任せるということなのだろう。
新たな伊坂ワールドを堪能した。

個人的おすすめ度 3.5