自らの脚で走り、海をボートで渡り、二年の歳月をかけて世界を一周した間寛平さんのドキュメントは、今の不穏な社会に平和を求める声として響く足音である。
走っていても確かに国境はある。しかし人の心に国境はない。言葉が通じなくても心が通じる。離れてみて初めて感じる感謝であったり、リアルに触れて初めて気づくことなどが、率直な言葉で語られている。
十年の前のことではあるが、このアースマラソンのドキュメントには時代を超えて普遍的な要素がある。後悔しないために行動すること、そのことの大切さも伝わる一冊。
個人的おすすめ度 4.0